幸せの見つけ方

富士見市中学生優秀作品東中学三年 田中佳南子さんの作文

「人の夢」ってなんでしょう。 どういう職業に就きたいとか、どこかへ行ってみたいとか、人それぞれだと思います。 だけど本当は、どんな人でも願うことは一緒なのです。それは、「幸せになりたい」ということです。

先日、「総合的な学習」の時間に、盲目者の方による講演会がありました。 その方は、杉田さんといって、明るく、前向きな方でした。 杉田さんは講演会で、次のような事を言って下さいました。

「私は目が見えないけど、手が使える。耳も聴こえるし、口もきける。 そして歩ける足もある。だから私は、自分が不幸だとは思いません。」

この言葉を聞いて、私は杉田さんを心から尊敬しました。 目が見えなくてもすごく前向きに生きていて、自分にとっての幸せが何なのか、 ちゃんと理解していらっしゃる。 私が杉田さんの立場だったら、そんな風に考えられるでしょうか。

幸せの感じ方は、人によって全然違うと思います。 だったら、自分自身の生活をいつもとは違う見方をしてみてはどうでしょうか。 きっと自分の幸せである面が見えて来るはずです。 もし見つけられなくても、それは気が付いていないだけなのだと思います。 身近にある幸せは、日ごろなかなか気が付きません。

私も自分を改めて見つめて見ることにしました。 私には、両親がいて、兄弟がいて、友達がいます。 毎日ご飯が食べれるし、学校で勉強することも出来ます。 それが、私に取っての「幸せ」なのだとわかりました。 「当たり前」のことは「幸せ」なこととイコールで結ばれているのだと思います。

もちろん、今あげたようなことが「当たり前」ではない人だってたくさんいます。 両親を亡くしてしまったり、友達が出来なかったり、貧困で苦しんでいたり・・・・・・。 でもそんな中で頑張っている人だってたくさんいるはずです。 「自分はなんで不幸なんだ」と考えてずっと辛い思いをしているより、 「これからどうすればいいのか」を前向きに考えているほうが、断然気持ちが楽だと思います。 私は”ポジティブ”という言葉が好きです。 ”積極的な”と言う意味です。

幸せは、自分でつかむものです。 自分から積極的に見つけ出そうとすれば、案外すぐ近くにあるはずです。 私も、自分にとっての幸せをこれからも見つけていこうと思います。 人は誰だって幸せになれる力を持っているのです。